EAT ME レストラン バンコク|20年ぶりに再訪したアートと美食の名店

EAT ME レストラン バンコク

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はじめに|20年ぶりに再訪した EAT ME レストラン バンコク

2003年、私が初めてバンコクで暮らしていた頃、アパートのすぐ近くにあったのが「EAT ME (イート・ミー)レストラン」でした。

当時のバンコクではまだ少なかったモダンでスタイリッシュなダイニングは、まるで都会のオアシスのような存在。感度の高い外国人客やタイの上流層が集まる、知る人ぞ知る名店でした。

EAT ME レストラン バンコク
20年前から変わらないスタイリッシュなダイニング

時々立ち寄っては、モダンで洗練された雰囲気と美味しい料理に癒やされていました。

時にはタイの王族の方々もプライベートで食事に訪れることがあり、帰宅時にレストランの前を通ると物々しい警備で固められていたことも懐かしい思い出です。

オーストラリア人の兄妹、ダレンとシェリー・ハウスラーが中心となってお店を切り盛りしており、西洋のセンスと温かみのあるホスピタリティが感じられる、まさに“隠れ家的レストラン”でした。

EAT ME レストラン バンコク
オーストラリア人兄妹が経営するホスピタリティ溢れる隠れ家

そして2010年、アメリカ出身のシェフ、ティム・バトラー(Tim Butler)氏が加わったことで、EAT ME はさらに進化を遂げ、モダンで洗練されたインターナショナルキュイジーヌへと変化。

今回2025年9月に20年ぶりに再訪し、懐かしさと同時に、時を超えて進化し続けるEAT ME バンコクレストランの魅力をあらためて実感しました。

新しいレストランが次々と生まれるバンコクで、今も第一線で愛され続ける理由がわかる名店です。

EAT ME レストラン バンコク 料理
アメリカ出身のティム・シェフによるインターナショナル・キュイジーヌも好評

1998年の創業から2010年のシェフ・ティム・バトラー氏の参加まで

1998年、バンコクの中心部に「EAT ME Restaurant」を誕生させたのは、オーストラリア出身の兄妹、ダレン・ハウスラーとシェリー・ハウスラー。

オーストラリア屈指のワイン産地・バロッサ・バレーで育った二人は、「自分たちが心から通いたいと思う場所をつくろう」という思いを胸に、わずかな資金と若さゆえの情熱を頼りにレストランをオープンしました。

彼らが大切にしたのは、“誠実なホスピタリティ”。

メルボルン、シドニー、ロンドン、東京など、世界の都市で培った感性を生かしながら、シンプルでいて洗練された“居心地のよい空間”を形にしてきました。

EAT ME レストラン バンコク
スタイリッシュだが肩肘張らないリラックスした雰囲気

私が訪れた2003年は、ちょうどレストランが軌道に乗り、街のトレンドセッターたちに注目されていた時期でした。

その後、私自身はシーロムから引っ越し、しばらく足が遠のいていましたが、その間に2010年、アメリカ人のティム・バトラー氏がEAT MEのヘッドシェフに就任。西洋の技法とアジアの素材を融合させた”モダン・インターナショナルキュイジーヌ”を展開し始めます。

ティム氏の信条は“食材の力”を最大限に引き出すこと。季節ごとに最も風味豊かな素材を厳選し、サステナブルな食材を中心に、長年の経験から培われた直感的なセンスで、繊細かつユニークな組み合わせを生み出しています。

創業者の精神を受け継ぎながら、そのオリジナリティあふれるアプローチにより、バンコクを代表するレストランとして世界的に評価される存在へと導きました。

EAT ME レストラン バンコク
現在はアジア・ベスト・レストラン50選の常連

拡張されたダイニングスペースと変わらぬ雰囲気

その後の EAT ME の評判を聞いて、ずっと気になっていたのですが、なかなか再訪の機会に恵まれませんでした。

2025年9月、ついに念願の再訪を果たしました。

EAT ME バンコク レストランは、シーロム通りとサトーン通りの間にある小さな路地にひっそりと佇んでいます。知らなければ通り過ぎてしまうほど控えめな外観ですが、一歩足を踏み入れると、洗練された空間が広がります。

EAT ME レストラン バンコク
小さな路地にひっそり佇む控えめな外観

1階には緑に囲まれたパティオが新しくできていました。2階のバーとダイニングスペースは、以前と同じように、壁にギャラリーのような大きなアート作品が飾られ、柔らかな照明が落ち着いたムードを演出します。

EAT ME レストラン バンコク
店内に足を踏み入れると、居心地の良さそうなパティオが

さらに3階にも新しくダイニングスペースを拡張。オープンエアのテラス席も加わり、多くのゲストで賑わっていました。

ただ、20年の時を経てもなお、おしゃれでくつろげる雰囲気はそのままで、懐かしさと進化を同時に味わうことができました。

EAT ME レストラン バンコク
3階にあるプライベートなダイニング・スペース
EAT ME レストラン バンコク
3階にはオープンエアのテラス席も

実食レビュー|素材中心のクリエイティブな料理

2階のテラス席を選んでテーブルに着き、まずはワインとシードルを注文。

EAT ME レストラン バンコク
2階のテラス席に着いてワインとシードルを注文

メニューは素材別に「FISH」「VEGETABLE」「MEAT」と大きく分類され、それぞれにスターターとメインのメニューが並びます。

この構成こそ、ティム・バトラー氏が大切にする”食材中心の哲学”を体現しているように感じました。

メニュー EAT ME
素材別に分かれたEAT MEのメニュー

一番気になった「Charred Hamachi(ハマチのカマの焼き物)」を試してみると、表面は香ばしく、身はしっとり。塩とライムだけであっさりといただくのですが、塩加減が絶妙で、素材の旨みを存分に堪能できました。

200gの小さいサイズを選んだのですが、大きなカマが2切れもあってかなりのボリューム。途中から塩味だけでは物足りなくなってきたため、醤油を追加で持ってきてもらい、日本食気分で美味しくいただきました。

ハマチ カマ
Charred Hamachi(ハマチのカマの焼き物)200g  860B

前菜のホタテのソテー(Pan Seared Scallop)、和牛ショートリブ(Wagyu Short Ribs)、マッシュポテト(Potato Mash)もそれぞれ完成度が高く、シンプルながら印象深い味わい。

ホタテ
前菜のホタテのソテー(Pan Seared Scallop) 935B
ショートリブ
和牛ショートリブ(Wagyu Short Ribs) 990B

最後には、スタッフの方からお店の人気デザート「パブロバ(Pavlova)」をサービスしていただきました。さっくりとしたメレンゲに添えられた、パッションフルーツとマンゴーの酸味とクリームの甘さが溶け合い、食後の余韻まで幸福感に包まれました。

パブロバ
EAT MEのシグネチャー「パブロバ(Pavlova)」 380B

まとめ|思い出とともに進化を続けるレストラン

最近のバンコクは、クリエイティブなガストロノミーが次々と登場していますが、EAT ME レストランは、華美に走らず素材と誠実に向き合う姿勢を貫いています。

アート、音楽、料理、空間が絶妙に調和するこのお店は、記念日やデート、特別な夜にもぴったり。

20年の歳月を経てもなお、EAT ME は”変わらない温かさと進化し続ける感性”を持つ、まさにバンコクを代表するダイニングといえるでしょう。

EAT ME レストラン バンコクの基本情報

EAT ME RESTAURANT
住所:1/6 Pipat Soi 2, Convent Rd, Silom, Bangkok
アクセス:BTSサラデーン駅から徒歩7分
営業時間:17:00〜01:00 (日曜日のみ 11:00〜01:00)
公式サイト:eatmerestaurant.com

EAT ME レストラン バンコクの地図

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