クイーンシリキット テキスタイル 博物館

クイーンシリキット テキスタイル 博物館

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王宮の中にある クイーンシリキット テキスタイル 博物館

クイーンシリキット テキスタイル 博物館 (QUEEN SIRIKIT MUSEUM OF TEXTILES)は、2012年にオープンしたタイ王宮内にある博物館です。タイの伝統的な織物文化に関する展示を一般公開しているほか、タイをはじめとする東南アジアや東アジアの織物に関する研究所、図書館などを備え、伝統的な織物の保存、継承、普及に関連した様々な事業の総合センターとして機能することが期待されています。 博物館はバンコク随一の観光地である王宮の敷地の一角にあリますが、ツアーで訪れる外国人観光客らがあまり立ち寄らないせいか、観光客であふれかえったエメラルド寺院や宮殿の周囲の騒々しい雰囲気とはうって変わって、本来の王宮らしい静かで優雅な時間が流れています。建物の周囲にはベンチや噴水のある小さな庭もあり、まさに王宮の中のオアシス的な存在です。
クイーンシリキット テキスタイル 博物館

王宮の敷地内の静かな場所にある

クイーン シリキット テキスタイル 博物館

博物館の前の中庭

博物館の中に入ると、クラシカルな雰囲気の吹き抜けの広いホールがあり、チケット売り場になっています。チケットを購入して、ホールの中央にあるエレガントな階段を昇り、二階にある展示室に向かいます。2018年6月時点では、タイの伝統芸能であるコーン(仮面舞踊劇)の衣装に関する展示と、1960年代にフランス人デザイナー、ピエール・バルマン氏がシリキット王妃(現シリキット王太后)のためにデザインした、タイの伝統を採り入れたドレスの展示が行われていました。近代的な映像や照明技術を導入した展示は、美しく優雅な衣装やドレスの数々をさらに引き立て、見る者を楽しませてくれます。(博物館の展示は撮影禁止です)
クイーンシリキット テキスタイル 博物館

館内のエントランスホールは優雅な大理石造り

クイーンシリキット テキスタイル 博物館

エントランスから階段を上って展示ルームへ


シリキット王太后の伝統織物事業の集大成

シリキット王太后は、2016年に崩御したラーマ9世王(プミポン国王)の妃であり、現国王ラーマ10世(ワチラロンコン国王)のお母様です。王太后は、地方の貧しい農民の生活向上支援の一環として、1960年代からタイ各地に伝わる伝統織物の継承事業を始められました。各地の伝統的な織物を研究し、手織り技術を教え、出来上がった織物を現代の市場に流通させることができるよう、熱心な活動を続けてきました。 またシリキット王太后は、以前は王族のためにのみ上演されていたコーン(仮面舞踊劇)の復興と普及も努めてきました。伝統を活かしながらも現代の人々の趣向に合うよう、最新の舞台技術を導入した本格的なコーンが王太后の後援で毎年上演されており、タイ人のみならず外国人にも好評です。 こうした長年の地道な活動の後、シリキット王太后が織物に関する知財を結集したテキスタイル博物館をオープンされたのは自然な流れであり、タイの織物文化がさらに世界的に認知されるきっかけとして、今後の展開が期待されています。
クイーンシリキットテキスタイル博物館

シリキット王太后の支援で毎年開催されるコーンの上演


優雅な博物館としてよみがえった19世紀の元大蔵省の洋館

博物館の建物は、ラーマ5世王(チュラロンコン大王)が1870年に大蔵省として建設させた洋館です。かつて王宮の広い敷地は、国の行政機関が集まる外域(チャンノーク)、王室の公的行事を行う宮殿が集まる中域(チャンクラーン)、王室の女性が暮らす男子禁制の内域(チャンナイ)の3つのゾーンに分かれていて、大蔵省は外域に位置していました。その後1987年からは大蔵省が別の場所に移転したため、元大蔵省の建物は王室儀典局として使用されていましたが、2003年にシリキット王妃が博物館として使用できるよう、ラーマ9世王(プミポン国王)に許可を得て、改装工事が始まりました。当時のイタリアン様式の装飾をそのまま活かした美しく優雅な白亜の洋館は、2012年にテキスタイル博物館としてよみがえりました。 クイーンシリキット テキスタイル 博物館

オリジナルグッズから伝統織物まで揃うミュージアム ショップ

クイーン シリキット テキスタイル博物館 には、オリジナルの小物やタイ各地の伝統織物を販売するショップが併設されています。売り場面積はかなり広く、タイらしいお土産が買える穴場のショップです。ミュージアムの見学が終わってからショップに行ってもいいですが、ショップだけに立ち寄ることも可能です。その場合、王宮はもちろん、ミュージアムの入場料も支払う必要はなく、王宮の門を入ってすぐ右手にあるショップの入口に直行することができます。タイの伝統的な文様をデザインしたTシャツやタイの織物を使用した小物など、品数も豊富でセンスのよい商品が揃います。ミュージアムのロゴも入っていて、ここだけでしか買えないレアなお土産が見つかるでしょう。また、ショップの隣にはコーヒーバーがあり、タイ風の冷たいコーヒーや紅茶を販売しています。
クイーンシリキット テキスタイル 博物館

王宮を見学せずにミュージアムショップだけ行くのは無料

クイーンシリキット テキスタイル 博物館

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クイーンシリキット テキスタイル 博物館

クイーンシリキット テキスタイル 博物館 の基本情報

QUEEN SIRIKIT MUSEUM OF TEXTILES 住所:Ratsadakorn-bhibhathana Building, The Grand Palace, Phra Nakhon Bangkok 10200 アクセス:BTSビクトリー・モニュメント駅よりタクシーで10分 ウェブwww.qsmtthailand.org 開館時間:9:00~16:30(最終受付時間:15:00) 入場料:(博物館のみ)150THB、(王宮観光とのセット)500THB マップ
タイ 王宮 の歴史・見どころと観光の秘訣
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