ザ・スコータイ・バンコク(The Sukhothai Bangkok)宿泊記|タイの伝統美に包まれたアーバン・リゾート

ザ・スコータイ・バンコク

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ザ・スコータイ・バンコクの概要

ザ・スコータイ・バンコク(The Sukhothai Bangkok)は、バンコク中心部サトーン通りに佇むアーバン・リゾートホテルです。ビジネス街の中心にありながら、敷地に一歩足を踏み入れた瞬間から、都会の喧騒を忘れてしまうような静けさに包まれます。

館内には、タイの古代文化をモチーフにした装飾が随所に施され、伝統美とエレガンスが調和した唯一無二の世界観が感じられます。1991年の創業以来30年以上経った今も、バンコクのホテルの中で確固たる存在感を誇ります。

ザ・スコータイ・バンコク
ビジネス街の喧騒を忘れさせる静寂の世界

2024年には、スパ施設が全面リニューアルされ、新たに「ザ・スコータイ・スパ」としてオープンし、再び大きな話題に。さらに、2024年版バンコク・ミシュランでは、ホテル部門で「2ミシュラン・キー」を獲得しました。

私は2025年9月、リニューアルしたスパ体験を目的に、以前から泊まりたかった「ガーデン・スイートルーム」に滞在しました。

宿泊料金や最新の空室状況は、Agoda や Booking.com で簡単にチェックできます。時期によってお得なプロモーションもあるので、予約前に比較するのがおすすめです。

ザ・スコータイ・バンコク
タイの伝統美とエレガンスが調和した美しいロビー

ホテルのコンセプト|スコータイ王朝の美学が息づくアーバンリゾート

ザ・スコータイ・バンコクの名前は、13〜14世紀に栄えた「スコータイ王朝」に由来しています。古代スコータイの美意識を背景に、タイの伝統・建築・自然が織りなす静寂のラグジュアリーを体験できるホテルです。

ザ・スコータイ・バンコク
古代スコータイ王朝の美意識を体現した建築デザイン

建築を手掛けたのは、アジアを中心に活躍するオーストラリア人の建築家ケリー・ヒル。赤褐色のラテライト煉瓦とチーク材を組み合わせた温かみのある建築、寺院建築のようにシンメトリーを意識したレイアウト、水盤と蓮池を中心にしたガーデン——。

どこにいても「タイらしさの本質」を感じられる設計になっています。

ホテル 建築デザイン
オーストラリア人の世界的建築家ケリー・ヒル氏によるデザイン

エレガントなロビーでチェックイン

ホテルではタクシーで向かい、サトーン通りからホテルの門に入り、長いアプローチを抜けてメイン・エントランスへ。敷地内は緑が溢れ、途中には伝統家屋を模した建物や蓮池が見え、到着前から非日常の空間が広がります。

ザ・スコータイ・バンコク
メイン・エントランスへ続く長いアプローチ

ロビーはチーク材をふんだんに使用した落ち着いた空間で、ウェルカムドリンクをいただきながらゆっくりとチェックイン。ロビーラウンジでは軽食やアフタヌーンティーが楽しめ、夕刻には伝統楽器「キム」の優しい生演奏の音色が響きます。タイの優雅な文化を五感で味わうひとときです。

ザ・スコータイ・バンコク
夕刻のロビーではタイ伝統楽器「キム」の演奏も

客室レビュー|蓮池を望むガーデン・スイートルームに宿泊

・メイン・ウィング

今回滞在したのは、ガーデンを囲むように建てられたメイン・ウイング。タイの美術品が飾られたロビー棟の通路の先には蓮池が広がり、ビジネス街の中心とは思えないほど静かで緑豊かな景色が続きます。

客室は1階にある「ガーデン・スイートルーム」。庭園に最も近い、特別感のあるロケーションです。

ザ・スコータイ・ホテル
メイン・ウィング1階の客室は庭園に最も近い特別なロケーション

・リビング&ベッドルーム

チーク材を基調としたインテリアは、タイの伝統家屋を思わせるクラシカルな雰囲気。スコータイ遺跡をイメージした焼き物やアートが飾られ、深い落ち着きがあります。

窓のカーテンやソファのクッションはタイシルクが使用されています。

テーブルには、ホテルのロゴを模ったチョコレートとフルーツのウェルカムサービス。花びらを折り畳んだ蓮の花が添えてありました。

室内には、バーコーナーやライティングデスクが備わっているほか、テレビがリビングとベッドの間にあり、不使用時は収納が可能。

天蓋風のカーテンが付いたベッドは優雅そのもの。

30年以上経つ建物のため電気周りはやや古さを感じるものの、リノベーションにより不便なく使えるよう工夫されていました。

・バルコニー

ガーデン・スイートルームの一番の魅力は、1階の客室だけが持つ「蓮池を望むバルコニー」。

テーブルと椅子もセットされ、美しいガーデンの眺めを楽しみながら、ドリンクを楽しんだり、読書をしたりして過ごしました。

朝の時間は特に美しく、開花する睡蓮を眺めながら過ごすひとときは格別でした。

今回の滞在で、一番気に入ったのがこのバルコニーでした。

・バスルーム

広々としたバスルームは、壁と天井が総鏡張りのモダンなデザイン。ウォークインクローゼットと一体になっていて、リビングルームに匹敵する広さがあります。

鏡が多すぎて少し落ち着かない感じもしつつ、ゆったりとしたバスタイムを楽しみました。

シンクとクローゼットは2か所あるため、2人での滞在も快適。

アメニティはタイの人気スパブランド「パンピューリ」で統一され、老舗ホテルらしくアイテムが非常に充実していました。

クラブ・ラウンジでアフタヌーンティー

今回選んだ宿泊プランにはクラブラウンジの利用が含まれていたため、アフタヌーンティーをいただきに訪れました。

ラウンジがあるのは7階建てのスコータイ・クラブ・ウィングの6階。窓からはプールを見下ろす静かな空間で、すっきりとモダンなインテリアのラウンジは人もまばらで、静けさに包まれていました。

スコータイ クラブラウンジ
落ち着いた雰囲気のスコータイ・クラブラウンジ

ビュッフェテーブルには可愛らしいお菓子がたくさん並びます。

クラブラウンジが混み合うホテルも多いですが、ここではゆったりとしたプライベート感のあるティータイムを楽しめました。

今回は利用しませんでしたが、朝食やカクテルタイムも利用でき、朝食時にもワインが提供されるので、お酒好きの方にもおすすめです。

クラブラウンジ アフタヌーンティー
クラブラウンジのアフタヌーンティータイム

客室の選び方:メイン・ウイングVSスコータイ・クラブ・ウィング

予約前に、どちらのウィング(宿泊棟)にするか非常に迷いましたが、滞在中にスコータイ・クラブ・ウィングの客室を見学させてもらい、それぞれの特徴がよくわかりました。

・スコータイ・クラブ・ウィング

  ①ほぼ全ての客室がラウンジアクセス付き

  ②モダンで洗練されたインテリア

  ③バルコニー付きの「クラブ・バルコニー・ルーム」はプールビューが魅力

クラブラウンジ・ウィング 客室
クラブラウンジ・ウィングのモダンなインテリアの客室

・メイン・ウィング

  ①タイ伝統美を追求したクラシカルな雰囲気

  ②蓮池の庭園に囲まれた静けさ

  ③海外からの旅行者に人気

メイン・ウィング 客室
クラシカルな雰囲気のメイン・ウィングの客室

今回はメイン・ウィングに泊まりながらクラブラウンジを利用しましたが、ウィング同士が少し離れているので、移動がやや面倒に感じたのが正直なところです。

どちらも特徴が大きく異なるので、目的に合う方を選ぶのがおすすめです。

それぞれのタイプの客室の写真や詳細はAgoda や Booking.com での確認が便利です。

インターナショナルな朝食ビュッフェ

朝食は、ロビーとメインウィングをつなぐ場所にある朝食専用レストラン「コロネード(Collonade)」でいただきました。

ザ・スコータイ・バンコク 朝食
朝食専用レストラン「コロネード」

クラシカルなダイニングルームの奥には、タイ・中華・中東料理のほか、ベーカリーやシリアル、フルーツなど、多国籍で豪華なビュッフェが並びます。窓の外には仏塔を模したオブジェが建つ池が広がり、朝から優雅な雰囲気です。

窓辺の席に座り、まずはココナッツジュースをいただいてリフレッシュ。

私はグルテンフリーであることを伝えると、グルテンフリーのパンで作ったスモークサーモンのオープンサンドを準備してくれました。オムレツやオートミールも少しずつ…のつもりが、ついつい盛りだくさんの朝ごはんになりました。

ザ・スコータイ・スパ|2024年に刷新したラグジュアリースパ

ザ・スコータイ・バンコクには、広大なガーデンに囲まれ、贅沢に敷地を使った一軒家スタイルのスパがあります。以前は「スパ・ボタニカ(Spa Botanica)」という名称でしたが、2024年に建物の大規模改築が行われ、名称も「ザ・スコータイ・スパ(The Sukhothai Spa)」へと刷新。全く新しいスパとして生まれ変わり、大きな話題となりました。

ザ・スコータイ・スパ
2024年に全面改装されたザ・スコータイ・バンコクのスパ

最近のバンコクのホテル内のラグジュアリースパは、最盛期に比べるとやや縮小傾向にある印象でしたが、ここまでの規模とクオリティを備えたスパが誕生したことは、スパ好きの私には嬉しい驚きでした。期待を上回る規模感で、バンコクを代表するホテルスパとなりそうです。

新生のザ・スコータイ・スパには、タイの伝統家屋を模したマッサージルームが7室、さらに、本格的なハマムを備えたトリートメントルームも用意されています。それぞれが独立したヴィラのように広々とした造りで、ラグジュアリー感に包まれたスパタイムが楽しめます。

ザ・スコータイ・スパ
ザ・スコータイ・スパのトリートメントルーム

今回は、バンコクでは希少なハマムでのトリートメントを体験しました。素晴らしいトリートメントでしたが、詳細については別の記事で改めてご紹介する予定です。

充実したウェルネス施設|リゾート感あふれるスイミングプール

ザ・スコータイ・バンコクは、都会の真ん中でゆっくりとリゾート気分が味わえる場所で、ウェルネスを目的とした滞在にもぴったりです。

生まれ変わったスパはもちろん、スイミングプールやフィットネスセンターなどの施設も充実しています。

ザ・スコータイ・バンコク スイミングプール
バンコク都心でリゾート気分が味わえるプール

ガーデンの中にあるスイミングプールは、空を見上げると周囲の高層ビルが視界に入り、バンコク中心部で贅沢な時間を過ごしていることを実感できます。プールサイドのカフェでは、軽食やドリンクをオーダーできるため、一日中のんびり過ごすことも可能です。ちなみに、宿泊者以外でも利用できるビジタープラン(1000バーツ、うち500バーツ分が飲食代として利用可能)も用意されています。

さらに、ヨガスタジオはスパ施設内に位置しており、スパの広々としたガーデンを眺めながらヨガを楽しめます。宿泊者向けには専用のヨガクラスも開催されているため、滞在中に心身ともにリフレッシュできるでしょう。

ザ・スコータイ・バンコク ウェルネス
ガーデンのそばにあるオープンエアのヨガスタジオ

ホテル内のダイニング|著名な「ラ・スカラ」と「セラドン」

ザ・スコータイ・バンコクといえば、ホテル内のダイニングの評価が高く、私自身もこれまで外来利用で食事だけ楽しんできました。特に有名なのは、タイ料理レストラン「セラドン(Celadon)」とイタリア料理レストラン「ラ・スカラ(La Scala)」の2店です。

ラ・スカラ イタリア料理レストラン
重厚なインテリアのイタリア料理レストラン「ラ・スカラ」

「セラドン」は、蓮池に浮かぶように建てられたタイ伝統様式の一軒家レストランで、ディナータイムのみの営業。伝統舞踊のショーもあり、特別な雰囲気の中でタイ料理を堪能できます。

タイ料理レストラン「セラドン」
蓮池に浮かぶように建てられたタイ料理レストラン「セラドン」

「ラ・スカラ」はランチとディナーの両方で利用でき、今回の滞在中には平日限定のお得なランチセットを試すことができました。落ち着いた雰囲気の空間で本格的なイタリア料理が楽しめ、ホテルダイニングの魅力を感じました。

今回の滞在では、これら以外にも魅力的なダイニングスポットが多数あることがわかり、一覧に整理してみました。

  • タイ料理レストラン「セラドン(Celadon)」:ディナーのみ営業。伝統舞踊のショーあり。
  • イタリア料理レストラン「ラ・スカラ(La Scala)」:ランチ&ディナー営業。平日限定のランチセットがお得。
  • 「ロビーサロン(Lobby Salons)」:アフタヌーン・ティーが楽しめる。土曜日の午後は「チョコレート・ビュッフェ」が開催され、バンコク在住者にも人気。
  • カフェ&デリ「ティミアン(Thimian)」:蓮池を眺めながら、軽食やカフェタイムが楽しめるカフェ。
  • 「プールテラス・カフェ&バー(Pool Terrace Cafe and Bar)」:プールサイドでいただく軽食やドリンクはリゾート感いっぱい。
  • 「ザ・ズック・バー(The ZUK Bar)」:夜のみ営業し、ホテル内でしっぽりとお酒を楽しむ穴場的存在。
カフェ「ティミアン」
蓮池が見えるカフェ「ティミアン」の特等席
ザ・ズック・バー
ホテル内でしっぽり飲める「ザ・ズック・バー」

アクセスと周辺情報|BTSサラデーン駅やMRTルンピニー駅からのアクセス

ザ・スコータイ・バンコクは、地下鉄のMRTルンピニー駅から徒歩10分という便利なロケーションにあり、MRTを利用すれば観光スポットが集まるバンコク旧市街にもスムーズにアクセスできます。最寄りのBTSサラデーン駅までは徒歩15分と少し距離がありますが、MRTルンピニー駅からスクンビット駅まで移動すればBTSアソーク駅に乗り継げるため、移動面で困ることはありません。

また、サトーン通りはバンコク有数のビジネス街で、特に朝夕の通勤ラッシュ時は渋滞が激しくなるエリアです。そのため、MRTやBTSなど公共交通機関を利用する方が効率的で快適です。

サトーン通り 夜景
ホテルがあるサトーン通りはバンコク有数のビジネス街

ザ・スコータイ・バンコクが位置するサトーン周辺は、ビジネス街である一方、バンコク在住の欧米人の居住エリアとしても知られています。そのため、周辺にはバンコクでも屈指の有名レストランが集まり、洗練されたダイニングシーンを楽しめるのも魅力です。

今回の滞在中には、ホテルから徒歩5分ほどの場所にある「EAT MEレストラン」でディナーを楽しみました。世界的にも高い評価を受けているスタイリッシュな名店で、サトーンに滞在する際には是非訪れてほしい一軒です。

さらに、ルンピニー公園や人気ルーフトップバー「バーティゴ&ムーンバー」も徒歩圏内。ホテル周辺だけでも充実した時間が過ごせるので、滞在中にぜひ足を運んでみてくださいね。

ルンピニ公園
緑豊かな都心のオアシス「ルンピニー公園」

まとめ|静けさと都会の洗練が同時に楽しめるホテル

ザ・スコータイ・バンコクでの滞在は、タイ文化のエレガンスを感じながら、特別な非日常感を味わえる時間でした。バンコク都心にいながら、外界の喧騒を忘れてしまうほど広大で静かな敷地で過ごせるのは、まさに贅沢そのものです。

特に印象的だったのが、スパをはじめとするウェルネス施設の充実ぶり。洗練されたデザインと静寂に包まれた環境が揃っており、まさに”アーバンリゾート”という言葉がぴったりのホテルだと思いました。

ザ・スコータイ・バンコク
ザ・スコータイ・バンコクは緑あふれる都心のオアシス

さらに、ホテルの周辺にはバンコクを代表するトップクラスのレストランやルーフトップバーが徒歩圏内にあり、静けさだけではなく都会的な楽しみも手軽に味わえます。のんびり過ごしたい人も、アクティブに外出したい人も満足できる立地です。

アフタヌーンティー
バンコク在住者にも人気のアフタヌーンティー

特に静かにリラックスしたいカップルや女性のグループ、そして女性の一人旅にもおすすめできるホテルだと思います。

バンコク在住の私にとっても、日常から少し離れて心を整えたい時に、またザ・スコータイ・バンコクを訪れたいと思いました。

ザ・スコータイ・バンコクの基本情報

ザ・スコータイ・バンコク
THE SUKHOTHAI BANGKOK

住所:13/3 South Sathorn Road, Thungmahamek, Sathorn, Bangkok 10120, Thailand

アクセス:MRTルンピニ駅より徒歩10分

公式サイトhttps://bangkok.sukhothai.com/en/

ザ・スコータイ・バンコクの地図

【ザ・スコータイ・バンコクから徒歩で行ける美味しいレストラン】

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【ザ・スコータイ・バンコクから徒歩で行けるおすすめルーフトップバー】

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