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昔ながらのローカルライフが残る ターカー 水上マーケット
ターカー 水上マーケット (Tha Kha Floating Market) は、バンコクの南西に車で1時間半ほどのサムットソンクラムのアンパワーにある素朴な水上マーケットです。アンパワーといえば、アンパワー水上マーケットが有名ですが、ターカー水上マーケットはアンパワー水上マーケットの近くにありながら、まだほとんどその存在は知られていません。小さな水上マーケットには、週末の朝になると地元で採れた野菜や果物、昔ながらの素朴な軽食を売る地元の人々が集まってきます。観光スポットというよりも、地元の人々の日常生活そのものなのです。100年前のタイにタイムスリップしたような、のどかな風景がとても印象的です。
現在、ターカー水上マーケットは、土曜日と日曜日の朝6:00から開催されていますが、これは数年前から週末に遊びに来る人たちのために始まったものです。もともとの開催日は、月の満ち欠けによって決まるタイの旧暦に従い、黒分及び白分の第2日、第7日、第12日でした。
実は、以前は現在のようなカレンダーがなく、曜日によって市場の開催日を決めることはできませんでした。さらに、ターカーの集落は海に近いため、潮の干満の影響を受けやすく、干潮時には集落の運河の水位が低くなって、船を出すことができませんでした。ですから、運河の水が満ちてくると、地元の人たちが農産物を船に乗せて市場に集まってきたというわけです。土日以外に、今でも昔ながらの黒分及び白分の第2日、第7日、第12日には市場が開催されているそうです。
素朴で美味しい水上マーケットの軽食
ターカー水上市場では、野菜や果物を載せた小さな船のほか、船の上で簡単な調理をするタイの昔ながらの軽食も売っています。バンコクでは見られない珍しい食べ物が沢山あって、ついつい色々と試してみたくなります。
早速、昔レシピのカノム・クラブアンとクイチャップを買って味見です。カノム・クラブアンはバンコクにもありますが、バンコクで売っているのは、クレープ風のパリパリの皮の中に、甘いクリームとフォーイトーン(鶏卵素麺)をはさんだ、甘いお菓子ですが、ここでは皮がパリパリに焼いた卵焼きで、もやしや挽肉がはさんであって、塩味系でした。出来たてで美味しくて、一気に食べてしまいました。
クイチャップもあっさりしたスープで美味しく、何より水上マーケットで買って食べるというだけで、非日常感たっぷりです。
市場では、運河に浮かんだ船から買い物をするほか、桟橋にもお店が出ていて、イートイン用のテーブルや椅子が並んでいるコーナーもあります。
ふと気づいたのですが、運河の対岸にはカラオケコーナーがあり、地元の男性陣がゆるい雰囲気で喉を競っています。逆に、市場で商売に精を出しているのは全て女性。タイでは女性の方が働き者なんです・・・。
ターカーの名産パームシュガー作りを見学
ターカー水上マーケットでは、ボートに乗ってパームシュガーを作っているココナッツ農家の見学もできます。小さな手こぎのボートに乗っていくと、川の両岸に民家や木々が並び、とても美しく、のどかな雰囲気です。
訪問したのは、普通のココナッツ農家でした。この辺りは、椰子の生産地として有名で、大切な農作物なのだそうです。船から下りて、たくさんの椰子の木が植えられた農園を散策します。その後、パームシュガー作りの作業場を見学させてもらいました。パームシュガーは、椰子の木の花の蜜や樹液を集め、大きな鍋で煮詰めて作ります。作業場といっても、小屋の中に窯があって、そこで煮炊きをしています。出来たての温かいパームシュガーを味見させてもらうと、キャラメルのような濃厚な甘さとコクがあって、とても美味しい!本当に貴重な経験でした。
ターカー水上マーケットの周辺には、パームシュガー農園の見学のほか、農業体験や農家でのホームステイなど、ローカルの暮らしが体験できるアクティビティがたくさんあるようです。今回私はプライベートツアーでガイドさんに全て手配してもらって行きましたが、個人で行く場合には事前に地元の農家の人に電話して予約しなければならないので、ちょっと敷居が高そうです。(水上マーケットツアー体験記を読む)
ターカー 水上マーケット の基本情報
Tha Kha Floating Market
住所:Tha Kha Amphawa Samut Songkhram 75110 Thailand
営業日時:6:00〜15:00(土曜日・日曜日のほか、タイ旧暦の黒分及び白分の第2日、第7日、第12日)
アクセス:バンコクから車で約1時間半
ターカー 水上マーケット のマップ: