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ナーン観光のおすすめ10選:古都ナーンの歴史と雄大な山岳地帯
ナーン観光おすすめ10選では、タイ北部にあるナーン県の見どころをご紹介します。
ナーンに行くには、バンコクのドンムアン空港からナーン・ナコーン空港まで国内線で約1時間。
ナーンは四方を山脈に囲まれた山岳地帯で、タイ北部地方ではちょっと孤立した地域ですが、13世紀ごろには王国が誕生して、独自の文化を築いてきました。
ナーンには800年もの歴史をもつ塩井戸があります。
昔は塩が貴重品だったので、塩が採れることで、かつてのナーンの王国は強大な権力と富を手にすることができたのだそうです。
かつての王都であったナーン市内と近郊、さらには山岳地帯まで、ナーン観光でおさえておきたいおすすめスポットをご紹介しましょう。
ナーンの位置
ナーン市内観光①ワット・プーミン
ナーンの象徴ともいえる「愛をささやく男女」の壁画で有名なワット・プーミン。ナーンに来たら絶対に訪れるべき有名な寺院です。
ワット・プーミンが最初に建てられたのは1602年ですが、壁画は19世紀ごろにティット・ブア・パン(ทิดบัวผัน)という画家によって描かれたもの。
ちょうどタイ国王ラーマ5世の時代となります。
壁画には当時のナーンの人々の暮らしぶりが鮮やかに描かれていて、細かく見ているとさまざまな発見があります。
歩きタバコの男女や、耳たぶの巨大なピアスなど、よくよく見ると突っ込みどころが満載!
ワット・プーミンの本堂は正方形をしていて、中央に4つの方角を向いた4体の仏坐像が祀られているのですが、残念ながら、私が訪れた時はちょうど修復中で、仏像は見ることはできませんでした。
ワット・プーミン
Wat Phumin
วัดภูมินทร์
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ナーン市内観光②ワット・プラタート・チャーンカム・ウォラウィハーン
ワット・プラタート・チャーンカム・ウォラウィハーンは、かつてナーン市が王都であった1406年に、王室守護寺院として建立された大変古い寺院です。
ナーンには、13世紀から15世紀にかけて独立した王国が建てられ、プーカー王朝の17人の国王が支配していました。
約200年にわたるプーカー王朝では遷都が3回行われ、最後の王都となったのが現在のナーン市になります。
寺院の見どころの一つが本堂の後ろに聳える金の仏塔。
よく見ると、仏塔の下の方の台座に半身の象の像が、まるで仏塔を支えるかのようにずらりと並んでいます。
この仏塔の基盤部分は古いナーン王国時代の名残で、上部の金色の部分は、後にランナー王国に併合されてから建てられたもののようです
ちなみに、寺院の名前にある「チャーンカム」とは、タイ語で「象が支える」という意味で、まさにこの象が支える仏塔が寺院の名前の由来です。
もう一つの見どころは、本堂の隣にある大きな礼拝堂に祀られた銅製の仏立像。
1955年に偶然発見されたそうですが、金の含有率が65%もあり、ナーンで最も含有量が高い貴重な仏像だそうです。
ケースに大切に入れられた仏像の両脇には、12基の仏塔の模型が並んでいます。
こちらは、ランナー王国固有の信仰で、生まれ年の干支によってお参りすべき仏塔を表しています。
例えば、チェンマイのドイステープ寺院の仏塔は、未年生まれの人の守護仏塔なのだとか。
曜日別の仏像は聞いたことがありましたが、干支別の仏塔があるとは初めて知りました!
ワット・プラタート・チャーンカム・ウォラウィハーン
Wat Phra That Chang Kham Worawihan
วัดพระธาตุช้างค้ำวรวิหาร
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ナーン市内観光③ナーン国立博物館
ナーンの歴史と文化を展示するナーン国立博物館は、ワット・プラタート・チャーンカム・ウォラウィハーンのすぐそばにあります。
博物館の建物は、ラーマ5世時代の1903年に建てられたナーン領主のお屋敷で、コロニアル様式の建築にナーンの伝統文化を融合させた美しい建物です。
約200年続いた古代ナーン王国ですが、その後1448年ごろランナー王国に支配され、さらにビルマ人の王国に支配されてしまいます。
ナーン王国は、長い間ビルマ人の王国の支配下に置かれていましたが、アユタヤ末期の1726年にティンマハーウォン王朝が誕生。
ティンマハーウォン王家はナーン市内に王宮を構えました。
ところが、ビルマ軍を倒したトンブリー王朝タクシン大王によって、今度は1774年にシャムの支配下に置かれ、国王はナーン地方の領主になってしまいます。
1931年にティンマハーウォン王家出身の最後の領主が亡くなり、1932年に勃発したシャムの立憲革命を機に、かつての王宮はナーンの県庁舎として使用されるようになりました。
その後、県庁舎の建て替えによって、現在はナーン国立博物館として一般公開されています。
博物館には、このようなナーンの歴史を説明する詳しい展示や伝統文化が数多く展示されています。
中でも最も重要な展示物は黒い象牙。14世紀のプーカー王朝時代から伝わるナーン王家の象徴です。
また、博物館の敷地内には、プルメリアの木がトンネルのように植えられた並木道があって、写真映えスポットとして有名なので、ここで記念写真を撮ることをお忘れなく!
ナーン国立博物館
Nan National Museum
พิพิธภัณฑสถานแห่งชาติ น่าน
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ナーン市内観光④ホン・チャオ・フォンカム(ナーン王族の邸宅博物館)
ナーン王族の邸宅跡を博物館として公開しているフォン・チャオ・フォンカム。
もともとは、ナーンのティンマハーウォン王朝の6代目の領主の孫にあたる方フォンカム王子のお屋敷でした。
現在は一族の末裔が相続し、ナーンの地域文化や暮らしが学べる学習センターのような役割を担っています。
高床式のお屋敷の階段を上がって、寝室や居間の様子を見学ができます。
高床式住宅の1階の土間の部分では、わたの実から糸を紡ぐところを実演していて、他にもナーンの郷土文化に関する様々なアクティビティがあるようです。
ナーン観光の見どころの一つとして人気があり、見学者も多くとても賑わっていました。
ホン・チャオ・フォンカム
Hong Chao Fong Kham (Nan Noble House)
โฮงเจ้าฟองคำ
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ナーン市内観光⑤ナーン歩行者天国(ナイトマーケット)
ナーン歩行者天国は、有名な寺院ワット・プーミンのすぐ近くで、金曜日から日曜日限定で夕方5時くらいから夜10時くらいまで開催されるナイトマーケット。
わずか500メートルくらいの距離ですが、歩行者天国になって、ぎっしりと屋台が立ち並び、多くの人で混雑していました。
早速ナイトマーケットを散策。私のお目当てはお土産とローカルフードです。
人混みに揉まれながら歩いて、お土産には「カオソーイ・タット・ナムプン(ข้าวซอยตัดน้ำผึ้ง)」という素朴なタイ北部のお菓子をゲット。
他にも大きな袋に入ったタイ北部土産の定番「ケープムー(แคบหมู)」も美味しそうです。
串刺しにした豚肉の唐揚げを見ていたら、タイ北部らしい花椒味があったので、1本買ってその場で試食(10バーツ)。揚げたての熱々の唐揚げに花椒の風味が効いて感動の味でした!
他にも北部らしい品揃えのローカルフードがずらりと並び、かなり楽しめますよ。
ナーン歩行者天国(ナイトマーケット)
Kuang Mueang Nan Walking Street
ถนนคนฌดินกาดข่วงเมืองน่าน
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ナーン市郊外観光①ワット・プラタート・チェーヘン
1359年建立のワット・プラタート・チェーヘンは、ナーン王国のプーカー王朝が、ナーンに遷都する前の王都(現在のナーン県プーピアン市)にある王室守護寺院です。
ワット・プラタート・チェーヘンの本堂の入り口にある絡み合うナーガ(นาคเกี้ยว)の彫刻は、ナーン王国の仏教美術の特徴なのだとか。
ワット・プラタート・チェーヘンの仏塔は、ワット・プラタート・チャーンカム・ウォラウィハーンでご紹介した干支別の12の守護仏塔の一つで、卯年生まれの人たちがお参りすべき仏塔に指定されています。
そのためか、寺院の端々にウサギをモチーフにした装飾があるので、どこにウサギが潜んでいるか探してみてくださいね!
ワット・プラタート・チェーヘン
Wat Phra That Chae Haeng
วัดพระธาตุแช่แห้ง
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ナーン市郊外観光②ワット・ノーンブアとタイルー族の伝統家屋
ワット・ノーンブアはナーン市の郊外にありますが、市街からわずか30kmほどなので、時間があればワット・ノーンブアにも立ち寄ることをおすすめします。
ワット・ノーンブアには、ナーンを代表するワット・プーミンの有名な「愛をささやく男女」の壁画を描いたタイプアン族の画家ティット・ブア・パン(ทิดบัวผัน)の手によるもう一つの壁画があります。
女性の服装など、当時の人々の生活様式が細やかに描かれていて、民俗学的にも非常に価値が高いそうです。
ナーンに住む主要な民族は、タイユアン族、タイルー族、タイプアン族、タイクーン族、タイヤイ族で、いずれもタイ系民族。ワット・ノーンブアはタイルー族の寺院です。
ワット・ノーンブアの本堂の裏側には、タイルー族の伝統的な家屋があり、タイルー族の生活文化を見学することができます。
高床式の木造家屋の一階の土間には、昔ながらの機織り機が置かれ、タイルー族の織物文化が展示されていました。
階段を上がって2階へ行くと、居間と寝室とキッチンがあります。
寝室は1室しかなく、家族全員が紺色のカーテンで仕切って同じ部屋で寝ていたそうです。
新婚夫婦であってもカーテン一枚で仕切って親の隣で寝ていたという説明を聞き、昔の暮らしの大変さをしみじみと感じました…。
また、家の中に大きなカゴがあり、一年分のコメを蓄えていたのだそうです。
ワット・ノーンブア
Wat Nong Bua & Thai Lue House
วัดหนองบัวและเฮือนไทลื้อมะเก่า
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ナーンの山岳地帯の見どころ
ナーン市内および近郊のおすすめスポットをご紹介しましたが、もし時間があれば、是非ナーンの山岳地帯にも出かけてみてください。
山岳地帯ならでは雄大な自然や地元の人々のローカルライフを楽しむことができるでしょう。
多くの見どころがありますが、私が行った3つのおすすめスポットをご紹介します。
ナーン山岳地帯観光①ボークルア(塩井戸)
ナーン山間部のボークルア地区は、ナーン市内から車で約2時間。かつてナーンを繁栄に導いた塩井戸を見学することができます。
素朴な山村に9つの古い塩井戸が残っていて、今でも塩が採れるそうです。
雨季は塩の濃度が薄まるため、塩の採掘作業をしていないので、雨季を避けると良いでしょう。
ナーン県ボークルア地区(塩井戸)
Ancient Salt Well at Bo Kluea District
บ่อเกลือโบราณ
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ナーン山岳地帯観光②ドイ・プー・カー国立公園
ボークルア(塩井戸)のある山岳地帯は、標高1980mのドイ・プー・カー(Doi Phu Kha)という山があり、ドイ・プー・カー国立公園に指定されています。
標高1715m地点に絶景ポイントがあり、深い緑の山々がはるか向こうまで見渡せます。
途中「Number 3 Road」と呼ばれる有名な写真映えスポットもあります。山間にできたカーブの道が、数字の3に見えませんか?
現地は記念写真を撮るために車をわざわざ停める人が大勢いて、とても賑わっていました。
ドイ・プー・カー国立公園
1715m展望台
Doi Phu Kha National Park 1715m View Point
จุดชมวิวดอยภูคา 1715
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3号線道路
Street Number 3
ถนนเลข 3
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ナーン山岳地帯観光③マニープルーク村コーヒープロジェクト
ナーン県マニープルーク村は、知る人ぞ知るコーヒーの産地です。
マニープルーク村の人々は、以前はハーブなどの農作物を栽培して細々と生計を立てていましたが、2008年ごろから、オーガニック・コーヒー栽培による村興しプロジェクトが開始され、現在は上質なコーヒーの産地として大成功を収めています。
マニープルーク村の詳細はこちらのページをご参照ください。
ナーン・コーヒー物語:マニープルーク村の逸品コーヒーナーンのホテル事情とおすすめホテル
ナーン市内の中心地には手頃なホテルがたくさんあります。ナーン市内に滞在したら、徒歩で観光することも難しくないでしょう。
といっても、いわゆる国際的に知られたブランドの系列ホテルは、今のところ皆無で、
タイのローカル経営の小規模なホテルが主流です。
また、ナーンは小さな街なので、少し郊外に出たら、すぐにのどかな田園の風景が広がり、リゾート風のホテルでゆっくり過ごすこともできます。
ナーン市街を離れると山岳地帯が広がり、ローカルなリゾートホテルやキャンプ場がたくさんあります。
塩井戸で有名なボークルア地区には、意外とおしゃれなリゾートホテルがあって、ちょっと驚きました。
ナーン市内のおすすめホテル
ピム・プール・ヴィラ(Pim Pool Villa) ナーン市郊外の田園リゾートホテル
プーカー・ナンファー・ホテル(Pukha Nanfa Hotel) ナーン市内の観光に便利なブティックホテル
ボークルア地区のおすすめホテル
キリ・ヴァリ・アート・ギャラリア(Kiri Vari Art Galleria) モダンでスタイリッシュなバンガロー
プーカーナー・ナーン(Phukana Nan) 山間に突然現れるとびきりお洒落なリゾート